怒涛の週末 <日曜日>
朝、7時45分。
進行管理のおじ様からの電話で起された。
「今からうち出るんですが、何時ころいらっしゃいますか?」

そして一日が始まった。

朝、机の上に編集長が見てくれた分(継続店分)をざっとチェックし、
不明点を書面あるいは付箋に書いて、
編集部用のゲラにも同様のものをつけ、進行管理へ。
「これ、クライアントに初校だししてください!」
進行管理のおじ様は、「ありがとうございます」と言って、
初校を受け取ってくれる。
こんなに感謝されると、がんばった甲斐があったなとうれしくなる。
こういう苦しいときほど、些細な一言が心に響く。
そして、おじ様は私を気遣ってくれ、
「今日電話かけてくるのなんて、制作会社からの催促しかありませんから、
 xxxさんは電話でなくていいですから。全部私が出ますから。
 xxxさんは集中してください」
と言ってくれた。
がんばろう、そう思った。

編集長が追加で赤字を入れたものは、すでに制作会社にFAXしてくれていた。
ほどなく、修正されたゲラが届く。
また、チェック。
また、進行へ。
「ありがとうございます」

ん、なかなか新規分に手が付けられない。
これじゃあ、制作会社の手が止まってしまう。
それはいかん。
そろそろ、新規分に取りかかるか。

新規分の中には、そのまま初校だしできるものも半分くらいある。
しかし、明らかに文章がおかしい、日本語になっていない、おおげさな広告表現は、
赤字を入れたり、リライトしなければならない。
紙のつらいところは文字数の制限があるところ。
そして、この媒体はウェブと連動しているフォーマットものなので、
システム上、文字数は超えられない。
この文字数制限の中で、書き直すのが本当に容易な作業ではない。
ましてや取材していないし、ライターでもないので、
本当に単語が出てこない。
たばこをつけては考え、たばこを点けては書いての繰り返しだった。
どうしても判断がつかないものはよけておいたが、
外が暗くなり始め、よけていた分が5本ほどたまったので、編集長に電話をしてみる。
・・・・・・・出ない。
もう一度電話してみる。
・・・・・・・やはり出ない。
メールを入れてみる。
・・・・・・・返事が来ない。
また、別のアドレスにも送ってみる。
・・・・・・・やはり来ない。
編集長がいないってことは、時給で働いているアルバイトを呼び出して、
手伝ってもらうことも、私の代わりに一部見てもらうこともできない。
すべて、私が回さなければならない。
しかも今日中にすべてやらなければ、この媒体は終わってしまう。
・・・考えている場合じゃなくなった。

そして、制作会社からの催促電話はひっきりなしにかかって来る。

昨日の夕方7時に約半分に当たる200本を出稿しておいて、
制作会社はその日中に全部戻してくれなどと言ってきた。
でなければ、月曜朝一には出せないと。
おじ様は、「まんまとはめられましたね」と言い、
そんな制作会社のことを一言「次はないですね」と言った。

「これチェックしました。
 修正が入る分なので、お手数ですが、制作会社にFAXお願いできませんか?」
「わかりました」
中学生のお子さんのいるおじ様に、この日ばかりはお願いばかりだ。
それなのに、おじ様はおやつを買ってきてくれたり本当に私をいたわってくれた。

もう、辺りがすっかり暗くなったころのこと。
何度目かの制作会社からの催促の電話をおじ様がとった。

「昨日のあの時簡にあれだけ出せたってことは、
 そちらが貯めといたとしか思えないじゃないですか?
 それをその日中に戻せなんて無理に決まってますよね。
 そちらはオペレータを何人も使って作業するかもしれないですけど、
 うちはxxxひとりで全部見るんですよ。
 私はコピーとったり、FAXしたり、xxxをサポートしてやることしかできないんです。
 xxxも必死でやってますから、もうちょっと待ってください」

きっぱり言い放ったおじ様は格好よく、
私をかばってくれたことに涙がでそうなほどうれしく思い、
この人がいてくれて本当によかったと心から感謝した。

おじ様は、終電まで私の仕事を待ってくれた。

おじ様が帰った後、残りわずか分を片付け、FAXし、いくつもの机に広げた書類を
片付ける。すると、まだ見ぬ束が書類の下敷きに。
げっ。
まだあと20本もある。
は~やるか。
再び赤ペンを手に机に向かった。
もう読むこともできす、表記できない文字を検知するだけのためにしか、目が働かず、
手は赤字を入れるためだけに動き、私はロボットと化していた。
12時を回り、私も終電が近づく。
前年度の売り上げが厳しかったので、よっぽどの理由がない限り、タクシー代は出さないと、総務から全社員にメールが送られたとの話を聞いていたので、
慌てて仕事を片付ける。
制作会社に電話して、送ったFAXの枚数を確認して、「後はよろしくお願いします」と
へろへろになりながら電話を切って、帰宅した。
FAXを送った分の戻りを明日朝一でまた確認しなければ。
明日も遅刻できない。

こうして、私の週末は終わった。
[PR]
by y.asd_xxx | 2004-06-23 01:20 | とにかく走ってます!