カテゴリ:ふと思うこと( 23 )
進行管理の仕事
今日のランチを一緒にしたのは、進行管理のアシスタントをしている女性。

私も進行管理は4年近くしていたが、
本を作る上で、一番重要な仕事だ。
なぜなら、進行管理がしっかりしているかどうかによって、
納期に間に合うか? 制作がどこまでこだわれるか?
大きく左右されてしまうから。

だから、前の会社では、副編集長だったのに、進行管理の仕事を他の人に渡さなかった。

営業、クライアント、制作スタッフ、社内、印刷会社の全てと調整役。
それが進行管理だ。

一番苦労するポジションでもある。
でも、だからこそ発言力もあるし、本が納品したときの充実感といったらない。
「私がいなきゃだめね」的な感覚さえ芽生える。
自分が一番媒体のことを考えているような気分にもなる。

営業が受注したので、制作依頼を上げてこないばっかりに、制作に入れない。
クライアントが海外に出張してしまって捕まらない。
ライターさんが原稿を上げずに、連絡が取れない。
クライアントの社内確認が時間がかかり、入稿できない。
色校で版を間違えたらしく、色味がおかしい。
編集長が、色校の後に、台割をひっくり返した。
数々のトラブルを私も経験してきた。そして、たくましくなった。


彼女は、もともと企業の広報をしていたのだが、進行管理がしたくて入ったという。
でも、進行管理の経験がなかったので、アシスタントなのだという。
雇用形態もアルバイトだ。

彼女の悩みの1つは、上司とそりが合わないこと。
同じく進行管理をしているその上司は、もともと営業出身で、進行管理を始めたのは、彼女が入社した3ヶ月前。
彼は、がんこで、彼女からの提案を全く聞いてくれないという。
それが原因で、辞めようとも思ったという。

もうひとつの悩みは、給与。
彼女は私より年上、つまりオーバー30。
経験のない彼女は、本来なら学ばせてくれるチャンスを与えてもらってよろこばなければいけないと私は思う。
でも、彼女は違った。
自分は大卒で、30歳を超えている。それで時給900円というのはプライドが許さない。
だから、面倒なことは一切やらないことにしているという。
「数社分の広告代理店との窓口になって」と言われて、彼女は断ったという。
私は、外部との交渉ができなきゃ進行管理は努まらないこと、
進行管理の仕事の重要性、進行管理の仕事ができればどこに行っても通用することなど、熱く語ってしまった。

彼女は、この媒体が本格始動したとき、どこまでがんばれるのだろう。
どこまで強く慣れるんだろう。
プライドとスキル・経験のどちらをとるんだろう。
そして、何を得るんだろう。

私にはそれをうかがい知ることはできないが、
自分がせっかくやりたいと思って始めた仕事なのだから、自分が担当した本を一度は手にしてその感動を味わってもらいたいな。
そして、その本を手に、苦労話でもしながら一緒に祝杯をあげれたらいいのにな。
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by y.asd_xxx | 2004-05-27 23:58 | ふと思うこと
気持ちを新たにする場所
a0017963_201856.jpgお気に入りの風景と言えば、卒業旅行で行ったパリの町並み、姉が暮らす北海道の真っ白な雪など、きれいで好きな風景を思い浮かべる。

でも、その他に私には、気持ちを新たにする場所がある。

地味だが、地図上で、日本の中心を示す地点。

今年の正月、実家から帰ってきたときにも、東京駅で降り、三越前まで歩いてその場所に行った。

何のことはない。石があるだけのその場所に、
私は立つと、なぜか「ここから始める」そんな気持ちになる。

それまでに嫌だったこと、つらかったことを全て洗い流し、自分をリセットする。
去年の年末に会社に退職願いを出し、これから始まる転職活動と新しい生活への不安を振り切りたい思いで、その地を訪れた。

私は強くなりたい、後悔したくない、そんな気持ちを持つためにその地を訪れる。
これまでも幾度かそうした作業を繰り返している。

次に訪れるときは、いつだろう。
自分は、どんな人間に成長し、その地を訪れるのだろう。

そう考えると、ちょっと楽しみだ。
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by y.asd_xxx | 2004-05-26 20:20 | ふと思うこと
私はブレストがお好き
ブレーンストーミング
=自由な討論で創造的なアイデアを生み出すこと。


前の会社の上司とよく「あのころはよかった」という時期があった。
それは、制作部門が私とその上司と、元デザイナーのIさんの3人だったころのことだ。

上司は根っからのディレクター。
だから、おもしろい企画、コンテンツ重視。

元デザイナーのIさんは、もちろんデザイン重視。
デザインの計算されたバランス、効果など、語らせたら止まらない。

私は文字重視。
掲載規定を作ったり、読者に一番会ったりしていたので、言葉一字一句にうるさかった。

この3人が集まると、全く違った観点から意見が出てきて、それぞれいい刺激を与え合っていた。お互い駄目出ししたり、悔しがったり、譲れなかったり、何しろおもしろかった。みんな一人ひとりの「いい作品」のカタチが違うが、いいものを作りたい、自分的にここまでやらないと気がすまないという思いが強かった。

過去に、私は、出版さえしていればいい、という組織で媒体を作ったことがある。
どんなにがんばっても、むなしさでいつもいっぱいだった。
そして、自分の方向性が間違っていないのか、不安で仕方なかった。

だから、ブレストという作業は、大切な時間だし、私にとっては、うれしい時間なのだ。

今の職場で、今日、初めて編集会議に参加した。
事業部のトップ、営業のトップ、営業の進行担当、制作のトップ、制作担当(私)で、行われた会議は、久しぶりに楽しい時間だった。

・会社としての意見(媒体の理念・方向性の追求、他誌との差別化)
・クライアントの意見(クライアント利益の追求、クレーム回避)
・制作の意見(読者の使いやすさの追求、コスト削減)

それぞれの立場から、それぞれの経験、今持っている情報、自身の感覚から意見を出し合い、1つ1ついい、悪いの判断をしていく。
会議は2時間だったが、私的には驚くほど、多くのことが決まった。
それは、下記の点についてきちんと議論されたからである。
1.なぜそうなっているのか、また、なぜ変える必要があるのか、理由を確認
2.他にどんな方法があるか
3.それをすることで周囲にどんな影響があるか
4.他社媒体ではどうなっているか
5.上記を総合的に判断したうえで、本当に変えるべきか、変えないほうがよいか
そして、お互いの意見をよく聞き、理解しようとしていた。
決定したことに対して、私個人としては媒体としてどうなの?という点もなかったわけではないが、それがよしとなるには、それなりの理由が存在し、全員が納得して出された結論だったので、会議の後は心地よかった。

よく陥りやすいケースには、下記のようなものがあるだろう。
・トップの判断に全て委ねてしまい、物事全てがなかなか決まらない、進まない
・何よりも大切なのはお金をいただいているクライアントで、そこからのクレームを恐れて現状から何も変えられない
・こだわりすぎて、構造的になかなか利益が出せない

今日の時点で感じたことは、いい組織の中に自分はいるなということ。
ブレストができるだけの考えを持った人がいなければ、ブレストは成り立たないし、
力関係が存在してもブレストは意味のないものになってしまう。
そういう場に参加できることがうれしいし、自分もその中で対等に意見が出せるように、
またがんばろう、もっと勉強しようと思った。

いい刺激になった一日でした。
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by y.asd_xxx | 2004-05-26 02:40 | ふと思うこと