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ニス加工のマジック
ゲラが夕方8時ころ出たので、全部チェックして、進捗表更新して、
明日の手配して、時計を見ると3時を回っていた。

編集長も明日朝からアポがあるのに、2時近くまで残ってくれた。
今回の編集長は、ちょっとやる気だ。
今回の人事異動がかなり気に入ったのか、なんなのか理由はわからない。

今日も、隠れて印刷会社と遊んでいることを知った。

何して遊んでるかというと、
表紙の加工をどうしようかとあれこれ遊んでるんのだ。

創刊号は、pp加工がされていた。
 ※ppは、ポリプロピレンの略で、
  A3サイズまでの大きさの印刷物は小型の加工機で手差しで行うので、
  時間もかかるし、加工費が高くなってしまうのだ。

  ちなみに、下記のページで、その工程が写真で見ることができる。
  http://www.laminex.co.jp/ppkakou-gaiyou.htm

2号は、予算の関係で、ppがなかった。明らかに見栄えが悪く、ちょっとがっかりした。

3号は、マットニスをかけた。
 ニス加工は、フイルムを1枚作って、印刷するので安く済むよ!と私が教えてあげたのだ。

 ※pp加工すると、インクの顔料表面が樹脂で覆われることになり、
  光が正反射するようになるため、顔料本来の色で見えるようになる。
  わかりやすくいうと、
  色が濃くなって見える。
  私も過去に白い表紙が、ppかけた色校を出さずに校了して、
  納品したら、グレーに見えると怒られたことがあった。
  一般的には、赤が強く見える。
  それに比べ、ニスはppほど色の耐久性、耐水性はよくないが、
  色が極端に変わらないし、自然に仕上がる。
 
4号は時間なく、そのままマットニスだった。

次は、本が薄くなるので、表周りの紙を厚くして、
なおかつ、地紋を抜きにして、マットニスを2回かけてみようかと彼は実験している。
地紋には今のところ、ダミーで星マークにしているのだが、
「光に当てると、星がピカピカするんだよ、ほら。
 逆バージョンも作ってて、星だけざらざら感がある、どう?
 ニス2回塗っても、10万部で、6万しか変わんないんだよ。
 これはいいよね」

・・・ああ、楽しそうだ。
校正、原稿整理、教育とかじゃなくて、私も、そういう遊びしたい。
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by y.asd_xxx | 2004-10-28 04:58 | とにかく走ってます!
徹夜明けの休日。
徹夜明けの休日。

嗚呼、今週はあんなに暇だったはずなのに、週末締めだったせいで、休日がなくなってしまった。
それでも早く行って早く終わらせようと思い、昨日は久しぶりに会った友達との飲みを途中で抜けてきたというのに、
蓋を開けたら、終わるどころか、見ててムカムカするような入稿状態。
「まったく・・・もうっ」
「この担当者、ここに正座させて説教したい」
など、大きな独り言をバイトの子と発しながら、刻々と時間が過ぎていく。

昼前には来たはずなのに、気が付けばもう夜10時を回ってる。
となりのグループの子とのカラオケの時間だ。
「どうしましょう?全然、終わらないですね」
「うん」
「明日、早く来てやりましょうか?」
「明日早く来てって行っても、昼には取りに来るから、間に合わなかったらどうすんの?
 だって、これ全部見て、データとリスト付け合わせて、ROMに落として、
 発注書作って、これ全部営業用と編集長用にコピーとって、進捗表更新するんだよ」
「ふ~」
「・・・」
「戻ってきてやりますか」
「そうしよう」

バイトの子は、編集経験は浅いけど賢かった。要領がいい。状況をちゃんと把握できる。
おまけに愛嬌もある。こんな徹夜の夜を一緒に過ごすのは、こういう子だと助かる。

3時間、憂さを晴らし、秋の夜空を眺めながら二人で肉まんをほおばり、会社に戻った。

夜の4時を過ぎると、口数もめっきり減り、
「少し横になっていいですか」なんて弱音が漏れてくる。

チェックとコピーが終わることには、外が明るくなっていた。
8時過ぎ、バイトの子を帰らせ、自分は時計をちらちら見ながらサクサク書類を作る。

間に合った。

「最悪の24時間が終わろうとしています。疲れました」
と、『24』フリークの編集長にメールを入れて、パソコンを閉じる。


12時過ぎ、外は気持ちのいい青空だった。

これで帰って寝たら休日おしまいかと思うと、そのまま眠りにつく気にはなれなかった。
地下鉄に乗ると、休日の昼間のせいかがらんとしており座ることができた。
不意に、電車を途中下車してみる。

ほとんど降りたことのない駅。
目的もなく、ただ商店街を歩いてみる。
歩きながら目的を考える。
さほどおなかが空いているわけでもけど、お昼でも食べようか。
買う気はないけど洋服でも見ようか。
しかし、店が並ぶ割にはこれといって大した店はなく、
小道を入ると、看板の剥がれたバーや寂れた小さなスナックが数件軒を連ねていた。
太陽が真上にあるらしく、空はまぶしかった。
徹夜明けで目がショボショボしている私には特にまぶしかった。
何もない町で、突然「カキーン」という金属音が聞こえた。
最初は疲れているせいかと思ったが、耳をすませてみるとその音は連続して聞こえてきた。
歩くとその音は徐々に大きくなり、その音に誘われて歩いた。
大きな通りに出て、十字路を曲がると、
手作りっぽい小さな看板に「バッティングセンター入り口」の文字。

入り口はビルとビルの隙間といった感じで、
上へ上へ屋根のない階段がのびていた。
階段は4階くらいまで上がると、やっとそれらしい場所が開けた。

錆び付いた両替機に500円玉を入れると、奥からちっちゃなおじさんが出てきた。
手には、100円玉をじゃらじゃら握っている。
確かに。両替機に入れたはずの私の500円玉は、戻ってきていた。
おじさんにくずしてもらった100円玉を握って、左打ちのボックスを探す。
探すと言ってもそこは3つしかなかったが、左打ちは一番奥らしい。
100キロと書いてある。

バックスに入って、まずはバットを物色。どれも同じくらいの重さだ。
私は銀のバットを選び、お金を投入する。
徹夜明けの体は、そんな簡単にバットを振り回せるほど言うことは聞かなかった。
1球、2球、ゆっくり空振りすると、昔鍛えた感覚が戻ってきた。
ファール
ファール
セカンドゴロ
セカンドゴロ
レフトフライ
セカンドゴロ
センター前ヒット
横には首都高が同じ目線で走っている。
まぶしいくらいの青空に向かって打つのは最高に気持ちよかった。
100円玉を追加して、夢中になり、ホームランを1・2本打つと、気づかないうちに
ギャラリーが増えていた。
急に恥ずかしくなり、ボックスを出ると、
若いお兄ちゃんが、「うまいですね。なにかやってたんですか?」
肩をすくめ、「ええ、ソフトボールを。・・でも10年前ですけど」

階段を下りるころ、私は徹夜してむしゃくしゃしてたのも忘れ、笑っていた。
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by y.asd_xxx | 2004-10-17 20:44 | おもしろ~い!
嵩高紙(かさだかし)
ちょっと前に、話題となった「嵩高紙」というのをご存知だろうか?

話題の発端は、320万部の大ヒットとなった片山恭一さんの小説「世界の中心で、愛をさけぶ」のヒットの理由のひとつとして、小学館がこの嵩高紙(かさだかし)が使われたことを挙げたことにある。
私が知ったのは、昔の上司から教えていただいたのだが、NHKのニュースや日経産業新聞などでも取り上げられたそうだ。

調べてみると、
「嵩高紙(かさだかし)」とは、繊維の隙間に空気を含んだ紙で通常の紙より軽くて分厚いのが特徴。
しかし、これまでは時間がたつと紙が黄ばんでしまうなど品質に問題があったのだが、
3年前、日本製紙が紙質も滑らかで、変色しにくい紙の開発に成功。
そして現在に至るということらしい。
実際、昨年の市場では、前年比45%増を記録したという。

では、具体的に「世界の中心で、愛をさけぶ」が嵩高紙を使用することでどう変わったのか?
「世界の中心で、愛をさけぶ」の総ページ数は、208ページ。
束(厚さ)を計ると18mm。
これは通常の紙を使用した場合に比べ、20%厚い。そして、3%軽い。
製紙会社と取引する際、枚数ではなく重量で取引するため、この嵩高紙を使用することはコストも削減できるのだ。

読者の目線に立って考えてみよう。
いわゆる読書家が減り、たまに本を読むライトユーザーが増加。
そのライトユーザーが読んでも、適度な厚みのおかげで、スムーズに、あるいはテンポよく読破でき、「あれっ、私ってこんなに読むの早かったかしら、ほほほ」などという軽い錯覚に陥りながら、満足感を得られるのだという。
それが、「活字離れの10代の少女に受け入れられた」と、小学館の執行役員もコメントされている。

ちなみに、綿矢りささんの「蹴りたい背中」や金原ひとみさんの「蛇にピアス」などにも、嵩高紙が使われるらしい。

私も束を出すために、印刷会社さんと話して紙を代えたりしてみたけど、その時聞いた話によると、
紙と平行して、製本する際の粘着剤も進歩しているため、分厚い本も製本しやすくなったし、割れにくくなったという。

本作りって、編集作業はアナログな部分も多いけど、こういった技術に支えられてるんだなとつくづく思った。
もっと、勉強しなくては。
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by y.asd_xxx | 2004-10-14 04:40 | 学び
■お知らせ 映画のblog『cine☆cine☆cine』立ち上げました 
別に映画マニアとかじゃないし、評論なんて大それたことするつもりもないのですが、
ただ、周りに映画好きの方が多くて、私自身ちょっと見る機会が増えたので、映画のblogを立ち上げてみました。

あまり知られていないような映画を見つけて見るのが好きなので、邦画・洋画問わず、新旧問わず紹介していきます。

お楽しみあれ。

cine☆cine☆cine
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by y.asd_xxx | 2004-10-14 01:51
渋谷松濤美術館にて
a0017963_4424843.jpg渋谷にある松濤美術館に初めて訪れた。
渋谷の東急bunkamuraの脇道を登っていくと、赤いレンガの美術館にたどり着く。
中に入ってみると、噴水のある中庭を囲んで円柱になっている。
2階部分からは橋がかかっており、噴水を見下ろせる。
私が行ったのは夕方だったため、ライトアップされたそれを見ることができた。

入場料300円と格安で、ますます気に入った。

今、開催されているのは、「生誕百年 安井仲治写真のすべて」

安井仲治(やすい なかじ)は、あらゆるものにカメラを向けて、現実の断片から強烈な象徴性をつかみ出す作家で、後に、土門拳(どもん けん)、森山大道(もりやま だいどう)をはじめ多くの写真家たちに影響を与え続けた。

1942年、38歳で早逝した彼の作品は、戦災で多くを焼失してしまったが、
今回の回顧展では、代表作を再現したニュープリントなどを展示している。

彼の作品を見ると、時代に翻弄されることなく、むしろ時代を楽しんでいるかのように感じられるものがある。

戦争のプロパガンダ的な圧力的な張り紙が所狭しと張り巡らされている掲示板の下で一ぴきの犬が座っている。写真のタイトルも「犬」。なんか見てて滑稽だ。

かと思えば、日本に逃げてきたユダヤ人の顔を魅力的に取りまくった「顔」なんてのもある。

しかし、まったく時代に関係なく、
サーカスする人を撮っていたりする。
「クレーンとくらげ」なんて作品もある。大きなくらげを引きずって、「あっこれと並べたらおもしろい」なんて思いながら撮ったんだろうなと苦笑してしまう。

紙の上にばら撒いた砂鉄の動きを撮ったものもある。
理科の実験以来、見たことなかった私は、安井仲治がほんとうにいろんなものをファインダーを通して覗いた人なんだなと思った。

会期は、11月21日(日)までなので、お近くの方は一度訪れてみては?
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by y.asd_xxx | 2004-10-10 20:41 | おもしろ~い!
見えてきた理不尽な組織、うんざりする私
先日の会議は、6時間に及んだらしい。
しかも、その後、私の上司は拉致られ、さらに3時間、営業に「進行管理の面倒見てくれ」と懇願されたらしい。
上司の長い一日が終わったのは、明け方4時だった。

結果、彼女は契約更新せず、辞める(辞めさせられる)ことが決まった。

彼女はどう思っているんだろう。

人当たりのいい、私のチームのアシスタントが彼女と話した。
進行管理の彼女は、こう言ったらしい。
「更新しないって聞かされて、逆にすぐにでも辞めてやる!って言ってやろうと思ったわ。
 部長は、私に今回をやったら、契約社員にしてやるって言ったのよ。
 それが、こんなに待たされたあげく、
 できてなかったから、契約社員にできない、更新もないなんて、うそつきよ。
 私はずいぶん前から更新するのかどうか早く結論を出してってお願いした。
 ダメなら他を探さなくちゃいけないから、早く結論をって言ったのに、
 いきなり昨日、言われてさ。
 生活もあるから、10日後ってことにしたけど、もう頭にきた。」

彼女の話を鵜呑みにすれば、悪いのは、部長だ。

彼女も確かに、与えられた仕事をできている、できていないと自分で理解していないから、
正確に上司にも説明できない。
それは、彼女と能力がそこまでといえばおしまいだが、
彼女もそれを監督してくれ、教えてくれる人がいなかったのは非常に不運だ。

私は部長の発言・対応を組織の人がどれだけ認識しているのか、
確かめるために、上司である編集長に聞いてみた。

彼は、進行管理の彼女に対し、部長がそんな確約できないことを言っていた事実は知らなかった。しかし、これまでの部長のしてきたことからすれば、あり得る話だと。

部長は、これまでもその場限りの発言をして、人を振り回している。
結果、離れていく人も多いという。

過去にもこんなことがあったらしい。
今、営業で一番成績のよい女性が一度辞めると言い出し、「辞める」ことがほぼ確定していた。しかし、数週間後、何もなかったように彼女は復帰した。
裏では、彼女の月給を10万円アップするから戻って来い!というやりとりがその部長と行われたという。

他にもある。
まだまだ売り上げの立たない事業部で、
代理店と野球大会が行われた。
試合は、代理店の勝利。
単なる野球なら、別になんのことはない。
しかし、代理店が勝ったために、代理店の受注金額(つまりうちの媒体の売り上げ)が
代理店に有利なように操作されたのだ。

まだ、5ヶ月しかいないというのに、嫌なところがどんどん見えてくる。
うんざりだ。
何のために徹夜してるのか、わからなくなる。

そうだ、自分のためだ。これまでもそうだったはず。
組織のために働いてるんじゃない。
そんなに理不尽な組織でも、私はその組織を変えるために来たんじゃない。
私はただいい媒体を作るために来たんだ。
それが自分の使命で、自分が得るものがあるからここにいるんだ。
少し、疲れている。
周りにふりまわされないようにしなくては。
余計なことに首をつっこむのはやめよう。
そうだ、代休もらってない。
今週末は代休をもらって、少し、のんびりしよう。
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by y.asd_xxx | 2004-10-04 04:44 | ふと思うこと