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旅立ち
今日、短期で入った男の子が契約最終日で去っていった。
編プロで3年働き、他の媒体もやりたいと派遣でコネを広げようとしている子だった。
若いから大丈夫。がんばれ!と送り出した。

一緒に仕事したのはわずか3週間だった。
でも、彼は「楽しかった」と言ってくれた。とてもうれしかった。

彼は、休刊宣告されるミーティングで、私のとなりに座っていた。
「あのときの顔忘れられませんよ」
彼は、咄嗟に私の顔を見たらしい。そんなことは気づきもせず、さぞや恐ろしい顔をしていたことだろう。
休刊になることを自分だけじゃなく、みんな今ここで初めて知ったんだということに、
彼は自分はいいほうだ、と思ったのかもしれない。
ずっと携わってきて、思い入れがある人たちに比べれば、自分はまだましだと。

自分の今後も心配だったが、同じ「休刊」「リストラ」という数奇な運命となった彼も心配だったので、仕事探しのアドバイスなどできることはしてあげた。

編集長に、「彼ちゃんと自分から動いて面接に行ったらしいですよ」と報告すると、
編集長も安堵の表情を見せていた。

やりたいことが別にあるから旅立つのとは違い、
ここではもうすることがないから旅立たざるを得ないというのは、
旅立つ方も、送り出す方もいたたまれない気持ちになる。
でも、いい媒体に出会い、成長してくれることを願うよ。
by y.asd_xxx | 2004-11-19 23:53 | 感動・うれしい!