◆編集者のかきくけこについて
タイトルを変更しました。
モーレツに働いて疲れきっていた私は、スローライフに憧れ、スローライフで見えてくるものに憧れ、「編集者のロングバケーション」というタイトルで、ブログデビューしました。 編集者に全く関係ないように思われる、アルバイトで出会った人々の話や友人との話、元上司との話、自分自身の話など日々つづっていました。さまざまなものを見て、その瞬間瞬間に感じたことを書きたい、素直に言葉にしたいと思っていました。 しかし、突如、次の仕事が始まり、自分はやっぱりスローライフなんて柄じゃないか。媒体が好きだし、思い入れ持って取り組みたいなんて熱いものが込み上げてきちゃいまして……。 同時に、ブログに訪れてくる人が増え、それに励まされる形でどんどん書いていくうちに、タイトルに違和感を感じはじめました。 いろいろ考えたのですが、「編集者のかきくけこ」と変更しました。 私が編集者に求められると思うこと、こんな編集者を目指したいと思うことが込められています。自分に言い聞かせるために、書いてみました。 ・『か』 =書くこと。 1.ライターさんに書いてもらうために、うまく自分の求めるものを伝え、書いてもらわなければなりません。 そして、どうしてもうまく上がってこなかったら、自分で書けなきゃいけません。だから、自分の表現の幅も広げておくことは大切です。 2.さまざまな人から、不満や文句、クレームいろんなことを言われる仕事です。 それをうるさいと思わないで、媒体を良くするために、動かなきゃいけないのが編集者の役割です。とにかく、どんな些細なことでもとにかくメモをとり、改善しようとする姿勢が大切です。 ・『き』 =聞くこと。 媒体は編集者のものと言われます。ライターさんがどんなによくても、デザイナーさんがどんなによくても、いい媒体はできません。 編集者の力の見せ所は、媒体をどうしたいか明確に持つこと。それを持つためには、読者、広告主、第三者、制作ブレーン、印刷会社の声をよく聞くこと。 自分はわかっていると勘違いして、独りよがりの媒体づくりをするのが、媒体をつぶすことになります。 =切ること。 ・『く』 =加えること。 編集者は、この媒体に足りないものは何か、常に考え、必要なものは新たに加えなければなりません。 読者の志向の変化、時代背景の変化など常に今を見つめることが大切です。 ないものを加えるために、冷静に媒体を見ることと、自分が提案できるだけの情報や考えを持つことを頭に入れておきましょう。 ・『け』 =削ること。 編集者は常に全体を見なければなりません。そして、情報の中から本当に伝えたいことを常に考え、余分なものはないか見れなければなりません。 自分がこの情報も入れたいと思っても、全体構成、優先順位、台割、予算など総合的に判断し、削除する勇気を持たなければいけないのです。 ・『こ』 =こだわること。 最も需要なのは、媒体を愛すること。そして、それにどこまでこだわれるかどうかです。 どんな状況でも、妥協したら、そこまでです。 媒体は、自分にとっても、名前の載るスタッフも載らないスタッフにとっても、協力してくれた読者にとっても、1つ1つが大切な作品です。 だからこそ、最後まで、できる限りのこだわりを持ちつづけ、素敵な媒体を1冊でも多く世に出し続けましょう。 私が目指す編集者の姿、それは私自身が思い描く生き方の理想かもしれません。
by y.asd_xxx
| 2004-05-25 00:42
| 日記
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